2022/02/05

タタミ! イグサ! ワタカベ!!



 僕は若いころ、リフォームの仕事を中心にしていた.


 お客様の家を訪ね困っている点を聞いてみると,

「和室を洋室に変えてほしい」

がとても多く理由を聞いてみると、


・畳にカビが生える。

・干すのが大変

・ダニが気になる



 冬の室内湿度は40%前後だけど、梅雨になると90%を超える日が多くなる。すると畳の表面に湿気がたまってカビが発生する原因となり、しばらく使っていない和室に入ってみると白いカビでビックリ! なんてこともあったので洋室への変更するのもよくわかる。


 でもこの畳のデメリットを払拭した素材が開発され販売されています。それは、「和紙畳」と呼ばれる商品。従来、畳表にはイグサが使われていたけどこれを和紙に変えたのです。主原料が紙を使っているので簡単に着色でき選べる色も沢山、ピンク色の畳もあります。


 洋室が増えた家で、リビングの王様といえばソファー。でも、うっかりしていると上着をかけたり、背もたれにしてしまったり、なにより結構大きいので部屋を狭く見せることもあるし、重いから掃除のとき移動も大変。。


 これから家づくりを考えているお客様との打合せで「横になれるスペースも欲しいな」と希望する方には、こんな畳もありますよとすすめています。


 畳と相性のいいのは左官壁。しっくいや珪藻土などが思い浮かびますが、今回お施主様の希望されたのは繊維壁。以前はワタカベ(渡壁)と呼ばれていたものですが、劣化するとボロボロ落ちてこれまた掃除が大変で嫌われモノに。しかし、近年の材料は壁面への接着もよいので、年数がたっても安定しています。


畳の上に横になって窓から見える外の景色を楽しむのも住宅計画に取り入れてもいいかもしれないですね。








ここは畳表にイグサを使ったので香りも楽しめます^^

2022/02/03

ランドリースペース機能付き洗面脱衣場



 賃貸住宅では、脱衣場所に洗濯機と洗面化粧台を配置しているケースがほとんどで汚れるんですよね洗濯機廻り。


 とくに洗濯パンは隙間を作るからホコリがたまるし、洗濯機は重くて簡単に移動もできないので掃除も後回しになってします。厄介者の洗濯パンは洗濯機に接続している給水ホースや排水ホースからの水漏れが下階に漏れないように設置されていたものです。アパートやマンションなどの共同住宅では上から水漏れすると慌てますよね。近年はホースが外れると自動で止まる水栓金具や排水の取り付けバンドもよくなっているから洗濯パンを設置しないことも増えてきました。で、洗濯パンがなくなると洗濯機キャスターという優れモノを洗濯機に取り付けて簡単に移動できるようにるので掃除がとてもしやすくなります。


 洗濯物を干す場所も、突然の雨に濡れないように室内に干せる空間であるランドリースペースを求める方も多く、花粉症で悩まされる方はぜひとも間取り計画に盛り込みたいスペースとなりました。


 でも、部屋数を増やすと家が広くなって金額も増えてしまうので違う機能をもつそれぞれの空間、例えば脱衣場所と物干し場などを一つにしたりして乱暴に部屋が増えるのを防ぐ計画をします。脱衣場はお風呂に入るときに使うだけだから、その他の時間は使われない部屋となるので物干し場と相性がいいのです。換気扇や窓の配置も計画に盛り込んで必要であれば空調機も。今回は施主様の希望もあり洗濯物が速く乾くガス乾燥機を取り付けました。




これも共働きを支えてくれる大事なパートナーですね、頼もしい。





2022/02/02

造作カウンターがあるキッチン


  対面キッチンが住宅に取り入れられてから30年になるかな。昭和の終わるちょっと前に景気の良かった時期があったけどそのころに登場、とても高級なキッチンが出回ったのもこの時期。


 現在は共働き家庭が多く家事の軽減が求められ機能面と使い勝手で優れているキッチンが多い。その代表的なのが食器洗い乾燥機で最近はつけないほうが少ないぐらい。タイマー機能も充実していて夜間の安い電気代を利用して運転できるから節約にもつながって人気の商品。


 これに加え最近は”自分好み”を加えるようにもなった。インターネットでキッチンの写真を探すととても様々なキッチンスペースが出てくる。


 僕は建築中に作る造作家具が好きで、住む方の好みにあわせて設計図に加えるようにしている。仕上げに使う素材、色、大きさ、その場所にあわせて作れるのはとても楽しいし、好きな食器や子供の絵本、お店で一目ぼれした雑貨も飾ると部屋の雰囲気はとてもかわる。


 完成後引っ越しして一息ついたときに撮影会でお伺いしてみると、引き渡し直後とはすっかり変わり、ご家庭のいろがよく伝わる空間Iなっていて驚くことが多いので訪問するのはとても好き。




 ここもきっとお客さまの好みあふれるキッチンとダイニングスペースになるんだろうな。早く見てみたい。